COLUM放置しているホームページは、閉じることをおすすめします|制作会社が伝えたい「踏み台」にされるリスク

放置しているホームページは、閉じることをおすすめします|制作会社が伝えたい「踏み台」にされるリスク

何年も前に作ったまま、更新もしていない。ログインの方法も分からない。作ってくれた会社とも、もう連絡を取っていない。そんなホームページをお持ちではないでしょうか。

ホームページの制作・保守に携わる中で、最近とても気になっていることがあります。それは、こうした「作ったまま」のホームページを取り巻く状況が、ここ半年ほどで大きく変わってきているということです。今は、管理されていないホームページが攻撃の対象になり、知らないうちにほかの人を攻撃する「踏み台」にされてしまうケースが出てきています。

この記事では、放置されたホームページにどんなリスクがあるのか、そして今どんな選択をするのがよいのかを、分かりやすくお伝えします。管理が難しいホームページであれば、閉じるという選択もおすすめしています。

※この記事は2026年11月5日現在の情報をもとにしています。

「作ったまま」のホームページを取り巻く状況が変わっています

ホームページは、作って公開したら終わり、と思われがちです。ですが実際には、ホームページを動かしている仕組み(管理システムや追加機能、サーバーの設定など)には、時間がたつにつれて弱点が見つかっていきます。

弱点が見つかると、作っている会社から修正版が出されます。その修正を当てる「更新」をしていないホームページは、弱点が残ったままの状態になります。何年も更新していないホームページは、鍵の古くなった扉をそのままにしているようなものです。

これまで大丈夫でも、今はリスクが高まっています

「何年も放置しているけど、今まで何も起きていない」という方も多いと思います。実際、これまではそれで問題がなかったケースがほとんどでした。ですが、状況はここ半年ほどで変わってきています。AIを使って攻撃を自動化する動きが広がり、以前なら見過ごされていたような小さなホームページまで、機械的に探されて対象になるようになっています。

2026年10月には、多くのホームページで使われているプログラミング言語に重大な脆弱性が見つかったことが公表され、ホームページを運営する事業者の間でも対応が急がれました。これまで大丈夫だったことは安心材料のひとつですが、これからも同じとは限りません。今の状況に合わせて、一度見直してみることをおすすめします。

放置されやすいホームページの特徴

放置されてしまうホームページには、いくつか共通点があります。ご自身のホームページが当てはまっていないか、確認してみてください。

・担当者が変わった:作ったときの担当者が辞めたり、別の仕事に移ったりして、誰も中身を把握していない
・制作会社と連絡が取れない:作ってくれた会社が廃業した、連絡先が分からなくなった
・パソコンに苦手意識がある:ホームページはしばらく開いていない
・閉店・移転したのに残っている:お店は閉めたり移ったりしたのに、昔のホームページだけが公開されたまま

特に、閉店や移転のあとに残ったホームページは、誰も見ていないぶん異変にも気づきにくくなります。使っていないホームページがないか、この機会に確認しておくと安心です。

なぜ放置されたサイトが狙われるのか

攻撃はAIで自動化され、無差別に行われている

今のサイバー攻撃は、人が一つひとつ狙いを定めて行うものではありません。AIなどを使った仕組みが、インターネット上のホームページを機械的に調べ、弱点のあるサイトを見つけしだい攻撃します。セキュリティ各社も、AIによる自動化で攻撃が高速化・大規模化し、かつては高度な専門知識が必要だった攻撃が容易になっていると報告しています。

そのため、「小さなお店だから狙われない」という考えは通用しにくくなっています。規模や業種は関係なく、弱点があるかどうかで対象になります。

このサイトは攻撃してもしょうがないなという判断はAIはしません。

弱点が見つかってから攻撃されるまでが、とても早い

ある調査では、弱点(脆弱性)が公表されてから、それを悪用する攻撃の道具が作られるまでの平均時間が、2023年の約4カ月から、2026年には22時間にまで縮んだと報告されています。弱点が見つかったら、できるだけ早く更新することが大切な時代になっています。

出典:AIが攻撃の「実行役」に チェック・ポイントが自律型防衛を提唱(BUSINESS NETWORK)

更新されていないサイトは、弱点が残ったまま

更新を何年もしていないホームページには、これまでに見つかった弱点がいくつも残っています。攻撃する側から見れば、入り込みやすいサイトということになります。

放置サイトが乗っ取られると、何が起きるのか

知らないうちに「攻撃の踏み台」にされる

乗っ取られたホームページは、ほかのサイトや人を攻撃するための拠点として使われることがあります。これを「踏み台」といいます。攻撃した側は身元を隠せるため、管理されていないホームページは踏み台として使われやすくなります。持ち主は、自分のサイトが攻撃に使われていることに気づかないまま、ということも珍しくありません。

訪れたお客様に、ウイルスや偽サイトが届く

ホームページが書き換えられ(改ざん)、見に来たお客様のパソコンやスマートフォンがウイルスに感染したり、偽のサイトへ誘導されたりすることがあります。お店のホームページを信頼して見に来てくれたお客様に、被害が及んでしまいます。

迷惑メールの発信元にされる

ホームページを置いているサーバーから、大量の迷惑メールや詐欺メールが送られることがあります。サーバーの会社から利用を止められたり、お店のドメインから送ったメールが届かなくなったりする原因にもなります。

検索結果に見覚えのないページが並ぶ

偽の通販ページなどが勝手に作られ、お店の名前で検索すると見覚えのないページが表示されることがあります。お客様から見れば、お店がおかしなことをしているように見えてしまいます。

「被害者」のはずが「加害者」になることに

被害が及んだ相手から、責任を問われるおそれ

自分のホームページが乗っ取られた場合、持ち主は被害者です。ですが、そのホームページから誰かに被害が及んだ場合、持ち主は加害者の立場にもなります。情報処理推進機構(IPA)も以前から、改ざんされたサイトの管理者は被害者にとどまらず加害者にもなると指摘し、サイト管理者に対策を呼びかけています。

更新や管理を怠っていたことが原因で被害が広がった場合、被害を受けた相手から損害賠償を求められます。

出典:「Gumblar」の攻撃が増加・長期化、サイト管理者は細心の注意を(INTERNET Watch)

警察から連絡が来ることがある

自分のホームページが攻撃や詐欺に使われた場合、捜査のために警察から問い合わせを受けることがあります。状況の説明や資料の提出を求められれば、営業の手を止めて対応しなければなりません。何年も触っていないホームページのことを聞かれても、すぐには答えられないことがほとんどです。

一度失った信用は、取り戻すのが大変

お客様にウイルスが届いた、お店の名前で迷惑メールが送られていた、という出来事は、ホームページだけでなくお店そのものの信用を傷つけます。信用は、失うのは一瞬でも、取り戻すには長い時間がかかります。

ホームページ制作・保守を行う立場からのお願い

管理できないなら、閉じることも立派な選択です

ホームページを作る仕事をしている立場ですが、それでもお伝えしたいことがあります。誰も見ていない、更新もしていない、これからも管理する予定がないホームページは、残しておくほどリスクが大きくなります。そうしたホームページは、閉じることをおすすめします。

閉じることは逃げではありません。お客様や取引先、そして自分のお店を守るための、責任ある判断です。

いちばん避けたいのは「中途半端な放置」

問題なのは、ホームページがあること自体ではなく、公開したまま誰も管理していない状態です。きちんと守るか、閉じるか。どちらかを選ぶことが大切です。

今すぐ確認したいチェックリスト

次の項目に、いくつ当てはまるか確認してみてください。

・最後に更新した時期:ここ半年、パソコンや、ホームページシステムを更新していない
・ログインできるか:管理画面のIDやパスワードが分からない
・システムの状態:管理画面に更新のお知らせが出たまま、そのままにしている
・契約の状況:サーバーやドメインを誰が契約しているのか分からない
・制作会社との関係:作ってくれた会社と連絡が取れない、または保守の契約をしていない
・見え方の確認:お店の名前で検索したとき、見覚えのないページが出てきたことがある

当てはまる項目が多いほど、見直しをおすすめします。1つでも気になる項目があれば、早めに対応を考えておくと安心です。

閉じない場合は、きちんと「守る」体制を

ホームページを残す場合は、次のような手入れを続けることが欠かせません。

セキュリティの更新を定期的に行う

管理システムや追加機能、サーバー側の仕組みを最新の状態に保ちます。弱点が見つかったときに、すぐに修正を当てられる体制が必要です。

管理画面のパスワードを見直す

何年も同じパスワードを使っている、推測しやすい文字にしている、という場合は見直しが必要です。管理画面に入るための鍵が弱いと、そこから入り込まれてしまいます。長く複雑なパスワードにし、管理する人だけが知っている状態にしておくことが大切です。

バックアップを取り、すぐ戻せるようにする

もし改ざんされても、正常だったときの状態にすぐ戻せるよう、定期的にバックアップを取っておきます。

異常に早く気づける見守りをする

見覚えのないページが増えていないか、おかしな動きがないかを定期的に確認し、問題があれば早く対処します。

警察も、改ざん対策として、ソフトウェアやプラグインの弱点を確認して最新の修正を当てること、継続的な監視、管理者パスワードの強化、正常時のバックアップの保存などを呼びかけています。

出典:サイト改ざん対策(北海道警察サイバーセキュリティ対策本部)

長く更新していないサイトを、ご自身で更新するのはおすすめしません

ここまで読んで、「それなら自分で更新してみよう」と思った方もいるかもしれません。

表示が崩れたり、真っ白になったりすることがある

何年も更新していないホームページは、管理システムや追加機能、サーバーの仕組みがそれぞれ古いまま、互いに合わせて動いている状態です。そこで一部だけを最新にすると、組み合わせがかみ合わなくなり、レイアウトが崩れる、画像が表示されない、画面が真っ白になって何も表示されない、管理画面に入れなくなる、といったことが起こります。

当社の経験では、6割ほどで何かしらの不具合が起きています

当社がこれまでに見てきた中では、長く更新していなかったホームページを更新すると、6割ほどで何かしらの不具合が起きています。更新する間隔が空いているほど、うまくいかない可能性は高くなります。

バックアップがないと、元に戻せない

本来は、更新の前にバックアップを取り、何かあったときはすぐ元に戻せるようにしてから作業します。ですが、バックアップの取り方や戻し方が分からないまま更新して表示が崩れてしまうと、直すことも元に戻すこともできなくなります。営業中のお店のホームページが、そのまま表示されない状態になってしまうこともあります。

当社の保守管理でできること

更新・セキュリティ対策を当社が代行

システムの更新、セキュリティ対策、バックアップなど、ホームページを安全に保つための手入れを当社がスピーディーに行います。お店の方は、日々のメンテナンスを忘れて作業に集中していただけます。

作った本人が直接対応するから、話が早い

当社では、ホームページを作った本人が、そのまま保守まで直接担当します。何かあったときにも事情が分かっているので話が早く、たらい回しにされることはありません。

他社で作ったホームページのご相談も

他社で作ったホームページでも、まずはご相談ください。今のサイトを引き継いで守っていけるのか、作り直したほうが安全なのかを、状況を見たうえで判断します。

よくあるご質問

小さなお店のサイトでも狙われますか?

対象になります。今の攻撃は、AIなどで自動化され、規模や業種に関係なく弱点のあるサイトを機械的に探しています。小さなお店のサイトほど管理が行き届いていないことが多く、かえって狙われやすい面もあります。

何年も放置していますが、今まで問題はありませんでした。それでも見直したほうがいいですか?

一度見直すことをおすすめします。AIによる攻撃の自動化はここ半年ほどで広がっており、これまで対象になりにくかったサイトが狙われるようになってきています。今まで問題がなかったからこそ、このタイミングで状態を確認しておくと安心です。

自分のサイトが乗っ取られているか、どうやって分かりますか?

お店の名前で検索して見覚えのないページが出ていないか、ホームページを開いたときにいつもと違う画面に飛ばされないか、などで気づくことがあります。ただ、外から見ただけでは分からないことも多いため、不安な場合はご相談ください。

他社で作ったサイトの保守もお願いできますか?

はい、ご相談いただけます。今の状態を確認したうえで、そのまま保守できるか、作り直したほうがよいかをご提案します。

お問い合わせ

「このホームページ、このままで大丈夫かな」と少しでも気になった方は、お気軽にご相談ください。

何年も前に作ったホームページは、更新して守り続けるよりも、思い切って作り直したほうがよいケースも少なくありません。古い仕組みのまま無理に更新を重ねるより、新しく作り直したほうが安全で、管理もしやすくなります。

守り続けるか、作り直すか、それとも閉じるか。今のサイトの状態を確認したうえで、お店にとっていちばん安心できる選択をご一緒に考えます。

ご相談はこちらから

Contact

【正攻法を学ぶ】ホームページ制作初めてガイド